反古（ほご）は、書き損じたりして、不用になった紙のこと。転じて、役に立たないものごとのことをいう。役目から自由になった古物には、それだけが発する、ものさびしい美しさがある。今月の博覧会では、nestの都築重則さんが蒐集してきた反古のコレクションを展覧します。古物仲間からは「切ない系」と称され親しまれているツヅキさんは、ものの年代にはこだわっていない。別々に手に入れた古物を組み合わせたり、自ら手を加えることもあるという。昔ながらの骨董屋や古物商たちが眉をひそめそうな、そうした行為は、反古（はんこ）でもある。それぞれのものに寄せて書かれたフラジャイルな見方と合わせて、どうぞご覧ください。