焼けパラフィン紙

Bibliographic Details

Title
焼けパラフィン紙
Year
Age Unknown
Size
h515 × w385mm
Pages
50 sheets each
Materials
paraffin paper (glassine paper) / パラフィン紙(グラシン紙)
Edition
Unique / 一点物
Condition
Strong sunburn in some areas / 一部につよい日焼けあり

天日で焼かれた
黄金色の
パラフィン紙。

四方の焼けた「ただの紙」は、実は最も息長くコンスタントに売れるロングセラー商品です。売り始めたのは表参道に移転してきた2002年から。古い雑誌の切り抜きを使ったグラフィック・デザインを考えているのだけれど、いい具合に古びた支持体が見つからないというお客さんの一言に、たまたま何かと一緒に入荷していた古い藁半紙を見せたところたいそう喜ばれたことに始まります。

焼けた紙やパラフィンを探している人はデザイナーからアーティスト(コラージュ、オブジェ、ドローイングなど、幅広く使われています)まで意外なほど幅広く、例えば玉ねぎの皮だとか紅茶などを使ってそれらしく作ろうと思っても古びた味は出ないのだと口を揃えます。時間の経過が生み出した変化は、時間をかけることでしか手に入らないようなのです。

古びた藁半紙や洋紙を扱ってきましたが、じつはパラフィン紙(グラシン紙)がこれだけまとまって入って来たのは初めて。大判で使いやすいサイズで、使い勝手がありそうです。

四方が焼けたただの紙に値段をつけて売って良いのか? そう思われる方も居るだろうと思います。本来なら役目を終えればすぐに捨てられていたはずの見本帖やカタログ、チラシやチケット、流行の変化とともに廃棄されるはずだった雑誌類など、いってみれば消費期限切れとなった商品から、いまに活かせる部分をすくいあげる。そうした古本屋の仕事と、実はそう変わらないことをやっているのだと思います。

さらに加えて、古本屋という仕事が扱っているものが「時間」だと考えると、実は四方が焼けたただの紙やパラフィンこそ、古本屋の扱う王道商品だ、といっては少々言い過ぎでしょうか。


Text by 佐藤真砂


価格:各4,200円
数量:各1点のみ

①焼け具合 弱火(レア / Rare)
②焼け具合 中火(ミディアム / Medium)
③焼け具合 強火(ウェルダン / Weldon)→完売しました

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