Tawaraya Sōtatsu | 俵屋宗達

Bibliographic Details

Title
Tawaraya Sōtatsu / 俵屋宗達
Artist
Rivotorto Pieces / リヴォトルト・ピーシーズ
Year
2023
Size
h265 × w390 mm
Materials
Bunko paper white(Unbleached paper) / 文庫紙 白・未晒
Edition
Unique
Condition
New

Includes booklet explaining the work, Paper carton for safe keeping / 作品解説冊子、保管用カルトン付き

ソータツが描いた
巨大な白いゾウの
ぷっくりとした背中みたいに。

俵屋宗達 (生没年不詳) の作品には、見る人の精神を受け入れてくれる、柔らかな溜まりのようなものがある。

それを実感したのは、京都にある養源院の障壁画のひとつ、杉戸絵《白象図》。杉戸の全面にはみ出すほどに描かれた巨大な2頭の白い象はぷっくりと大らかな曲線を描きエネルギーとユーモアに満ちた姿だ。現代の漫画に通じるような端的で太い描線に、平坦に塗られた白い顔料。たったこれだけなのに、こんなにも存在感がでるのか、としばらく圧倒されてしまう。

視界を覆うほどの象の白い肌は杉戸の木目を透かし、温かく反射する。いつの間にか視線と意識とが、ただただ、その白い面に奪われていると背中の丸みが一層膨らんだり萎んだりするように見え、咄嗟に息を止める。どれほど多くの人の精神を吸い込んできたのか。この不思議な対峙こそ、謎の多い俵屋宗達という人物が、確かにここにいたことを明らかにする。

白象のまるい背中のように編んだ紙。願わくば、戸に飾って、眺めてみたい。


Text by Rivotorto Pieces


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<参考文献>
◇ 古田 亮『俵屋宗達 琳派の祖の真実』(平凡社)
小冊子『養源院と障壁画』(養源院)


【注意点】
・保管の際は高温多湿、直射日光を避けてください。
・天然素材を使用しておりますので、置かれた環境により風合いや質感が変わることがございます。経年変化としておたのしみください。

【商品について】
・作家による手づくりの作品解説の冊子が付きます。
・作品を挟んで保管できる紙製カルトンにお入れしてお届けします。
・作家による手づくりの紙製マグネット式フレームをセットでお届けします。
・作家と選んだおすすめの額装もご用意がございます。
 ご希望のお客様は、info@fragile-books.com までご連絡ください。別途ご案内させていただきます。

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フラジャイル博覧会

Passage of Paper Textile
紙々の断章
2023.4.1 - 2023.4.30
展示アーカイブを見る

Rivotorto Pieces(リヴォトルト・ピーシーズ)による初めての個展「Passage of Paper Textile / 紙々の断章」を開催します。作家のふたりが幼少より恋い慕ってきた先人たちの名を冠した「紙のテキスタイル」による作品群です。聖人や絵本作家や建築家など、古今東西からこんな人たちが登場します。アッシジの聖フランチェスコ、須賀敦子、レオ・レオニと小島悳次郎、シャルトルのベルナルドゥス、ティントレット、ダンテ、ジョット、白井晟一、俵屋宗達、ウィリアム・モリス、エドゥアール・ヴュイヤール、ピエール・ボナール、ムンタネー、ミケランジェロ、ヘルメス、ディオティマ、バーバラ・サンソニ、エルジェ、吉野弘、ルソー、フリードリヒ2世、シモーヌ・ヴェイユ、アルド・マヌーツィオ、ピカソ、マスダジル洞窟にいた人。作品ごとに付いてくるそれぞれの人との出会いを綴ったメッセージもなかなか。

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