Light Fall of Dust
Bibliographic Details
- Title
- Light Fall of Dust
- Artist
- MIGUEL ÂNGELO MARTINS
- Translator
- Leticia Pérez Alonso
- Images
- Laura Pilar Delgado (iPhone 5s)
- Publisher
- Raum Editions
- Year
- 2019
- Size
- Envelope: 114 x 162mm / Card: 150 x 105mm / Poster: 300 x 210mm
- Weight
- 20g
- Language
- Spanish & English / スペイン語、英語
- Printing
- MZ 970 risograph dupli-cator, 2-inks (grey, black) with stochastic halftone
- Materials
- Paper: Colorplan Stone 135 gsm, Munken Lynx 90 gsm and Adhoc Tintoretto Gesso 95 gsm
- Edition
- 300
- Condition
- New
- ISBN
- 978-84-09-17222-1
Raum Editions #02 / Concept: Miguel Angelo Martins, Raum Editions / Proofreading: Leticia Pérez Alonso / Typeface: Neutra Text Demi
壁に空けた穴の分だけ
生まれる宝石
2019年12月31日、スペインのサラマンカにあるラウムプレス・スタジオで行ったパフォーマンスの記録。それまでも作者のミゲルは、展覧会会場の壁に穴を開けて作品を吊るす度に、いつも穴のすぐ下に封筒をマスキングテープで貼り付けて、ホコリが床に散らからないようにしていた。いつの間にか儀式のようにも感じられるようになり、物理的な記録という側面があることにも気がついた。そして、この本『Light Fall of Dust』を作ることにしたのだそうだ。
韓国の写真家クー・ボンチャンが使いかけの石鹸を記録したのに、少し似ている気がする。クーさんの石鹸はパーソナルなのに対して、ミゲルのホコリはパブリックである。パーソナルならまだしも、パブリックの中の取るに足らない(と言ったら本人に怒られそうだが)埃をテーマに本を作るとは、恐れ入りました。
切ない埃に思いを馳せるもよし、展示のご予定のある方は次に壁に穴を空けるときの参考にされるもよし。埃という存在もたしかに、芸術という行為に付随してくるのだということを、知らされました。