『絵本になる前の絵本』刊行記念特別企画

《 開催概要 》

絵はがきを贈ろう|宛先は「荒井良二」

【期  間】2022年12月1日〜2023年2月28日
【特  典】荒井良二からの贈りもの(非売品)

【応募方法】専用ハガキに切手を貼って投函
【配布場所】
A) 無印良品イオンモール堺北花田 MUJIBOOKS
B) 原宿「SEE MORE GLASS(シーモアグラス)
C) FRAGILE BOOKSのインスタグラム → DMにて問い合わせください(ハガキ設置をご希望の店舗様等もお気軽にご連絡ください)

黄昏えはがき

絵本作家、荒井良二さんの新刊『絵本になる前の絵本』刊行を記念して、特別企画を開催します。みなさんの描いた「なつかしい風景」の絵はがきを荒井さんへ届ける、荒井さんと文通するような、おたのしみ企画です。

『絵本になる前の絵本』のテーマでもある「なつかしい風景」、これこそが、みなさんに描いていただきたい絵のテーマ。専用のはがきに、みなさんのなつかしい風景を描いて、ポストに投函してください。絵はがきの受取人は「荒井良二」。絵のコンテストではありませんので、絵心は問いません。期日は、2月28日消印有効です。

はがきに印刷されたゴールド色の下地は、荒井さんが23枚の原画を描くときに、実際に用いた下地です。じぶんの胸の奥にこっそりしまっている個人的な「なつかしい風景」が、他のだれかのノスタルジーとつながっていく、そんな荒井さん自身の不思議な感覚をぜひ体験してみてください。

荒井さん宛に届いた絵はがきは、すべて荒井さんへお届けします。その中から、荒井さんが「あれ、この景色見たことある気がする」と感じた絵はがきの送り主には、なにか特別なお礼をお届けします。



荒井さんのなつかしい風景って?

「夜の9時のツィゴイネルワイゼン いったい、ぼくをどこに連れて行くつもりなんだい?」は、記憶のなかのイメージをそのまま描いてみた。子どもの頃、山形の実家にいるときに、夜の9時になるといつもツィゴイネルワイゼンが有線放送から流れてきた。外は真っ暗、スピーカーの音は割れていて、あの暗い音階。それらが混ざった不気味な感じは、いまも忘れられない。絵の左下にある緑色のものが有線放送のスピーカーで、そこからヴァイオリンを弾く女の人が出てきている。じぶんの記憶のイメージだから、絵の右下のカーテンの向こうには、見てはいけないものを見てしまった感じで、ぼくが立っている。

共通のノスタルジーへ

今回描き下ろした23枚の絵は、どれもぼく自身の記憶から出発している。ただ、むかしの記憶は曖昧だし、都合よく変化して、あてにならないから、あくまでも絵に入るきっかけ、入り口として。そこにファンタジーを混ぜていくと、ぼくから離れていく。それでも全部が作りごとではないので、見てくれる誰かの「なつかしい」記憶や感覚につながるところがあるかもしれない。少し前のことだけど、想像で描いた「山の絵」を展示したら、それを見てくれた方が「その山、わたしの故郷の山です」って、わざわざ写真を持って来てくれたことがあった。見たら本当にそっくりで、自分でも驚いた。知らない人の懐かしい風景を描いていたんだって。

ーーー『絵本になる前の絵本』荒井良二 巻末インタビューより




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主催:FRAGILE BOOKS