ペインターと家具|EUGENE STUDIO × FRAGILE BOOKS

《 開催概要 》

イセタンサローネ特別企画展
Painter & Furniture  ペインターと家具

期間:2022年8月24日〜9月13日
場所:ISETAN SALONE(東京ミッドタウン)
住所:東京都港区赤坂 9-7-4

本展は、ペインターと家具の知られざる関係を紐解く特別展⽰です。ミニマルアートの先駆者とされるアメリカの美術家ドナルド・ジャッドは、合板やアルミニウムを用いた独自の家具をつくりました。ドイツの抽象画家でバウハウスやブラックマウンテンカレッジで長く教鞭をとったヨゼフ・アルバースのオリジナル家具は美術館へと収蔵され、いまや貴重なものになっています。そして、昨年の暮れに東京都現代美術館で同館の歴代最年少個展を行い大きな話題となった寒川裕人が率いるEUGENE STUDIO(ユージーン・スタジオ)はアートとも取れるユニークな家具を制作しています。

本展は、イセタンサローネ特別企画展として、ペインターが作品とは別に制作する自作家具の魅力に焦点を当てる特別展です。会場となるISETAN SALONE 六本木には、本展のためにFRAGILE BOOKSがセレクトした書籍十数冊を並べ、ユージーン・スタジオが制作したオリジナルのテーブルやソファやチェアなどの⾃作家具「パスタイム(Pastime)」シリーズを展示販売します。それほど準備期間もなかったので、FRAGILE BOOKSとユージーン・スタジオによるささやかな実験、といったところでしょうか。

また会期初日から同フロアでは、デザイナー高橋悠介が手掛ける「シーエフシーエル(CFCL)」が、4シーズン⽬となるコレクション「VOL.4」のポップアップイベントを開催中です。


選書の一例

ジョセフ・アルバースは、1933年のバウハウス閉校にともない、米国ノース・カロライナ州の「ブラック・マウンテン・カレッジ」で教鞭をとることになった。その初日、学生から今日は何を教えるのですかと尋ねられて、こう答えた。「To make open the eyes(目を開くこと)」と。
———ジョセフ・アルバースの逸話(『Interaction of Albers』より)


アルバースの絵画には、四角形の中に四角形を配置するというシンプルで適切で自然な全体性があり、これは世界でもっとも優れたアイデアの1つである。
———ドナルド・ジャッド(『Donald Judd Writings』より)


『茶の本』の花のページをめくってみて。岡倉天心は、花のことをよく知っている。「蝶々は翼の生えた花である」って、この彼の考え、すばらしいと思いませんか?
———ジョージア・オキーフ(『O'Keeffe At Abiquiu』より)


よい紙を見つけ、よい定規を使い、
よい鉛筆を選んでも何も起こらない時は、
最後の手を使う。
アトリエに棲みついている、
蓄積されたインスピレーションの源に
鼻を突っ込んでみるのだ。
———フィリップ・ワイズベッカー(『ホモ・ファーベル』より)





主催:イセタンサローネ