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開催概要
本の似姿
作家:コイズミアヤ
期間:2022年6年1日-6月30日
場所:フラジャイル博覧会|本の似姿(オンライン会場へ)
今月のフラジャイル博覧会は、「本の似姿(ほんのにすがた)」と題して、美術家のコイズミアヤ(Aya Coizumi)が制作する「箱」をモチーフとする立体作品を、本の視点からご案内します。普段は閉じられていて、使うときに開くものである〈箱〉と〈本〉は、どちらも「表と裏」、「開くと閉じる」、「ウチとソト」などの共通点があります。コイズミアヤは、それをさらに深化させて、本の中に流れている時空間を箱でできた舞台装置としてさまざまに立体造形してきました。その独自の視点は、メカニカルで、建築的で、読書派。教会が聖書の立体造形であるように、コイズミアヤの重箱世界は、彼方から届いた本なのです。
Message
本は、大きな声で万人に発信するのとは違って、独りのわたしが出逢い、共に近くで過ごし、内側に引き入れたり、または受け入れてもくれるものです。そのような本の在り方に、これまで強く惹かれてきました。本が持つ不思議な時空間に似たものを作ってみたい。それが造形作家として制作をはじめることになった最初の動機の一つです。「本の似姿」とは、本そのものをつくることや、本の中の世界を再現することではなく、読んだものが自分のいる場所に浸透してくるようなはたらきについてだと思っています。
コイズミアヤ
Profile
コイズミアヤ(Aya Coizumi)
1971年、東京生まれ。美術家。1990年、東京都立芸術高校を卒業。武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科で、舞台美術デザインを学ぶ。1994年に卒業し、本格的な美術作品の制作をはじめる。1996年から東京のギャラリーを中心に、定期的に個展を開催。2009年、新潟県長岡市に移住し、新潟や金沢でも発表をはじめ、創作活動を続けている。→プロフィールの詳細を見る
主催:FRAGILE BOOKS