Pierre Bonnard | ピエール・ボナール

Bibliographic Details

Title
Pierre Bonnard / ピエール・ボナール
Artist
Rivotorto Pieces / リヴォトルト・ピーシーズ
Year
2023
Size
h170 × w110mm
Materials
French deadstock paper for woodblock printing、Tailor( non‐woven fabric) / フランスのデッドストックの版画紙、テーラー(不織布)
Edition
Unique
Condition
New

Includes booklet explaining the work, paper magnetic frame, and carton for safe keeping / 作品解説冊子、紙製のマグネット式フレーム、保管用カルトン付き

小さな窓のむこうへと続く
しあわせな絵画。
わたしはボナールになりたかった。

「ボナールになりたい」というのが幼少からの夢だった。

ボナールになるためにどうしたら良いか思案し、美術を学び、デザインを学び、ボナール(Pierre Bonnard / 1867-1947)の模写を描き続け、展示があれば足を運び、画集もずっと眺め続けてきた。

たぶんかなり遠回りしたこともあると思う。小学生の頃、一生懸命描いた模写が水彩
画ではなく版画だったことなどは、何枚も描いて悩んだ後にようやく教えられたことだったし。ボナールのようなポスターが作りたいと進んだデザインの道にしても、実際はそんな仕事はかんたんに見つからないことを落ち込んだりもした。

それでも、今までの努力は無駄だとは思っていないし、ボナールの絵と景色を交互に眺め、ボナールが見ていたイデーを掴む訓練はいまでも欠かさない。もしボナールになれるなら、ボナールの眼を借りれるなら、いまもその思いは変わらない。

ふと覗けば、あの幸福な絵画の世界が眼前に広がる窓を編んでいる。ボナールが愛した生命の黄色を配するその窓を通して、いつかボナールになれることを夢見る。


Text by Rivotorto Pieces


-


<参考文献>
◇ 井上靖 『絵画セパレート版24作品 ~ボナール・マティス・デュフィ 』(ほるぷ出版)
◇ 東野芳明『ボナール アート・ギャラリー現代世界の美術 (9)』(集英社)
◇ ニコラス・ワトキンス『Bonnard』(Phaidon


【注意点】
・保管の際は高温多湿、直射日光を避けてください。
・天然素材を使用しておりますので、置かれた環境により風合いや質感が変わることがございます。経年変化としておたのしみください。

【商品について】
・作家による手づくりの作品解説の冊子が付きます。
・作品を挟んで保管できる紙製カルトンにお入れしてお届けします。
・作家による手づくりの紙製マグネット式フレームをセットでお届けします。
・作家と選んだおすすめの額装もご用意がございます。
 ご希望のお客様は、info@fragile-books.com までご連絡ください。別途ご案内させていただきます。

-

フラジャイル博覧会

Passage of Paper Textile
紙々の断章
2023.4.1 - 2023.4.30
展示アーカイブを見る

Rivotorto Pieces(リヴォトルト・ピーシーズ)による初めての個展「Passage of Paper Textile / 紙々の断章」を開催します。作家のふたりが幼少より恋い慕ってきた先人たちの名を冠した「紙のテキスタイル」による作品群です。聖人や絵本作家や建築家など、古今東西からこんな人たちが登場します。アッシジの聖フランチェスコ、須賀敦子、レオ・レオニと小島悳次郎、シャルトルのベルナルドゥス、ティントレット、ダンテ、ジョット、白井晟一、俵屋宗達、ウィリアム・モリス、エドゥアール・ヴュイヤール、ピエール・ボナール、ムンタネー、ミケランジェロ、ヘルメス、ディオティマ、バーバラ・サンソニ、エルジェ、吉野弘、ルソー、フリードリヒ2世、シモーヌ・ヴェイユ、アルド・マヌーツィオ、ピカソ、マスダジル洞窟にいた人。作品ごとに付いてくるそれぞれの人との出会いを綴ったメッセージもなかなか。

Out of Stock